クジラ

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クジラの画像

クジラとは

ザトウクジラ

クジラ)は哺乳類のクジラ目に属する水生動物の総称である。その形態からハクジラとヒゲクジラに大別され、ハクジラの中でも比較的小型(成体の体長が4m前後以下)の種類をイルカと呼ぶことが多いが、この区別は分類上においては明確なものではない。

目次

  • 1 特徴
  • 2 進化
  • 3 分布
  • 4 分類
    • 4.1 ヒゲクジラ類
    • 4.2 ハクジラ類
  • 5 鯨と言葉
    • 5.1 鯨(クジラ)の由来
    • 5.2 単語
    • 5.3 慣用句
    • 5.4 「クジラ」という言葉の表記の別や時代による移り変わり
    • 5.5 その他
  • 6 えびす
    • 6.1 漁業神(えびす)
    • 6.2 漂着神(えびす)
    • 6.3 水神
    • 6.4 神聖視(日本以外)
  • 7 鯨の利用
    • 7.1 鯨骨
    • 7.2 鯨肉
    • 7.3 鯨ひげ
    • 7.4 鯨油
    • 7.5 その他
  • 8 海の牧場をつくる鯨
  • 9 鯨が食す餌の消費量
    • 9.1 世界の海洋における鯨類の食物消費量 
    • 9.2 鯨食害論
  • 10 脚注
  • 11 参考サイト
  • 12 関連項目

特徴

ハクジラとヒゲクジラの特徴と各部位

身体的特徴

  1. 前肢は魚の胸びれのような形に変化している。爪も存在しない。
  2. 後肢は退化し外見上は見当たらないが、その名残とも言える腰骨が、孤立した骨として筋肉中に埋もれて存在する。
  3. 尾部は良く発達し、その先端に尾びれがあり、遊泳器の役をなしている。尾びれは魚類と違って横向き(水平)であり、クジラが体を上下にくねらせて推進力を生み出すのに適応したものである(魚類は、エイなどの例外を除き体を左右にくねらせる。
  4. 頸椎は陸生のほ乳類と同じように七個あるが、平たくなり、ある種類では癒合し数が少なく見える。この為、外見上首にあたる部分がくびれていないので魚の形に似ている。
  5. 鼓膜・三半規管等はあるが耳殻がなく、耳の穴もふさがっている。聴覚は骨伝導により行なっている。
  6. 体毛は口の周りに少し残っていて、犬・猫のひげに似た感覚毛であり、その他の部位には見当たらなく、また鱗も無い。
  7. 鼻孔は、「テレスコーピング現象」というクジラ独自の進化の特徴を獲得したため頭頂部に移動して、呼吸をする事が安易になっている。テレスコーピング現象は、クジラの進化の時系列を、語る上で指針となる特徴でもある。
  8. セミクジラ類やシロイルカなどわずかなものを除き、背びれを持つ。ヒゲクジラでは小さいが、ハクジラ類では大きく発達している。

水中生活への適応

  1. エコーロケーションという超音波を使い情報を知覚し、周辺環境の確認や獲物の採取に役立てているといわれる。また群れの中の意思疎通も、エコーロケーションで行っていると考えられていて、調査研究が進んでいる。具体的な研究結果においては、エコーロケーションにより「レントゲンのように対象物の骨格まで認識しているのではないか」という事や、シャチなどは、群れの生活域の距離が離れていたり、家系の血筋が遠ければ方言化などにより「意思の疎通が難しいのではないか」という事が推論されている。
  2. 摂食から出産・育児まで全て水中で行う完全な水生動物である。睡眠も水中で取るが、研究結果によれば、右脳と左脳を同時に睡眠状態にせず交互に休ませているので、睡眠しながら溺れることなく泳ぎ続けることができる。なお、このような右脳と左脳を交互に休ませる睡眠は、鳥類や多くのほ乳類には一般的なものであることが知られている。
  3. 海に住むクジラは水に囲まれているので水を飲む必要がないように思われがちだが、海水と体液の浸透圧の差により少しずつ水分が体外へ失われて、水分を何らかの形で取り込まないと死んでしまう。クジラは、魚のように海水から塩分を直接濾過して水分を取り込む器官を持たないため、水分のほぼすべてを餌から得ることになる。すなわち、餌に含まれる水分と、餌の脂肪、糖類、タンパク質などが体内の代謝によって燃焼したときにできる水である。これは、乾燥地帯に住むカンガルーネズミが一生涯水を飲まず、水分を餌だけに頼っているのと似ている。なお、クジラは一般の哺乳類と比べて濃い尿を濾過できるように腎臓を進化させ、水分の消失を極力抑えながら余分な塩分などを効率良く排泄している。
  4. 皮膚が乾燥に耐えられない事や、自重により内臓が圧迫され臓器不全を起こす事などから、陸に上がる事は短時間であるか、若しくはまったく出来ない。

哺乳類としての特徴

  1. 陸生哺乳類と同じく鼻孔(噴気孔)を有し、肺で空気呼吸をする。
  2. 体温は魚類のように外海の温度に左右されることなく一定で温血である。(種類により違うが概ね35度~36度)
  3. 普通一子が母体子宮内で成長し、出生後は一定期間母乳で保育される。

ヒゲクジラ亜目及びハクジラ亜目で生態も異なる為、それぞれの項も参照。また、クジラの骨格の特徴について詳しくは鯨骨を参照。

進化

パキケトゥスの想像図

クジラの祖先は、新生代の始新世初期、南アジアで陸上生活をしていた肉食性哺乳類パキケトゥスの仲間とされている。かつては、暁新世の原始的な有蹄類であるメソニクスとの関係が考えられたが、近年では鯨偶蹄目に分類し、現在のカバと共通の祖先を有するウシ目(偶蹄類)に起源を求める見解が有力である。当時インド亜大陸がアジア大陸に衝突しつつあって両者の間には、後にヒマラヤ山脈として隆起する浅い海が広がっており、クジラ類の陸から海中への進出は、その環境に適応したものとされる。詳しくは原クジラ亜目を参照。

分布

クジラには一定の生息場所は無いが、元来は比較的暖海のものと考えられる。それが水温の高低に対して適応範囲が広くなり、かつ食物等の関係で寒冷な極海まで近寄るようになったものと思われる。例えばシロナガスクジラ、ナガスクジラ、イワシクジラなどのヒゲクジラ類においては世界中の海洋に分布しているが、食物を求める回遊の為南北両極付近に集まるのは有名である。然し南北両半球では季節が逆のため、鯨が赤道を越えて回遊する事はほとんどない。ただしザトウクジラでは観測例もある[1]

分類

1. ホッキョククジラ、 2. シャチ、 3. セミクジラ、 4. マッコウクジラ、 5. イッカク、 6. シロナガスクジラ、 7. ナガスクジラ、 8. シロイルカ

クジラ類は生物分類上はクジラ目に属し、ヒゲクジラ亜目とハクジラ亜目に分けられる。ヒゲクジラ類は濾過摂食に適応し、小魚やプランクトンの様な小型の生物を主に食べるが、ハクジラ類は主に魚類やイカ類を食べる。近年のDNA解析で、クジラはブタやウシよりもカバにもっとも近縁であるという説が提示されている。その説と分岐分類学に従い、ローラシア獣上目の下にクジラ目と偶蹄目を合わせた鯨偶蹄目(クジラ・ウシ目)を新設し、それに含むべきという意見もある(クジラ目の項も参照)。

ヒゲクジラ類

胎生期には歯の組織があるが、出生後歯は無く、口蓋に「くじらひげ」が生えて餌を捕らえる役をする。外鼻孔は2個である。現生の種類は3科、6属、10種でほとんど大型のクジラである。

ハクジラ類

一生の間、必ず歯を持っており、「くじらひげ」は無い。外鼻孔は1個であるが、少し中に入ったところで2道に分かれている。現生の種類は10科、30余属、70余種にのぼる。マッコウクジラ科、アカボウクジラ科、ゴンドウクジラ属などに属する約20種の他はみな小型で、いわゆるイルカ類といわれている。

鯨と言葉

「クジラ目#呼称」も参照

由来や鯨や捕鯨に直接関係しない鯨に纏わる言葉(捕鯨に直接係わる言葉は捕鯨を参照ここでは、文化の広がりを示す、比喩や例えや派生を表記する。)また「鯨鯢(けいげい)」という言葉も歴史的にクジラを指す一般的な名称であった。

鯨(クジラ)の由来

  • 漢字 - 鯨は古来哺乳類ではなく「魚」と思われていたが、大きさが普通ではなかったことから、京(兆の万倍の単位、10の16乗)のような計り知れない魚ということで「魚」と「京」をあわせて「鯨」となったという説がある。
  • クジラ - 「日本釈名 中魚」1700年(元禄13年)貝原益軒著や「東雅 十九鱗介」1719年(享保4年)新井白石著によれば「ク」は古語で黒を表し「シラ」は白を表し「黒白」で「クシラ」であった。その後「シ」は「チ」に転じて「クチラ」になり「チ」が「ヂ」に変り「クヂラ」になったと解説している。

単語

鯨体あるいは鯨肉の本皮(黒い表皮と白い脂肪層)に見立てた黒白のデザインに由来するものが多い。また、鯨の大きさを受けた言葉も多い。

新富町のくじらようかん

山鯨(やまくじら) - 主に猪の肉の意味であるが、その他の獣肉(特に野獣)をさす場合もある。

皮鯨(かわくじら) - 鯨の背と腹の色の違いを模して器の口が黒くなっている茶碗や湯呑などのこと。あるいは鯨肉の本皮の断面を模したともいう。

鯨帯(くじらおび) - 昼夜帯という和服の帯で表と裏があり、鯨の背と腹の色の違いを模して鯨帯と呼ばれる。

鯨尺(くじらじゃく) - 鯨差しともいい和裁用の物差し。元は鯨の髭から作られていた。

鯨豆腐(くじらとうふ) - 豆腐の片面を昆布などで色付けして白黒にした物。

鯨羊羹(くじらようかん) - 鯨羊羹とは鯨肉の外観を模した和菓子。地域差がある。

鯨餅(くじらもち) - 鯨餅とは鯨肉の外観を模した餅菓子。地域差がある。

鯨鐘(梵鐘)

鯨幕(くじらまく) - 黒と白の布を交互に縫い合わせた(主に仏式の葬儀の際に用いられる)垂れ幕、鯨帯同様に鯨の体になぞらえて鯨幕と呼ばれる。

鯨百合(くじらゆり) - ユリ根の料理法の一つ。板に薄く伸ばすと形が皮鯨に似るから「鯨百合」の名が付いた。

鯨飲(げいいん) - がぶがぶと酒を飲む様。

鯨音(げいおん) - 釣鐘や鐘の音や音が響き渡る様。鯨吼(げいほう)も同じ意味である。  

鯨鯢(けいげい・げいげい・げいじ) - 鯨が雄鯨で鯢が雌鯨をさし、あわせて鯨を意味する。大きな口で小さな蝦や魚を飲み込む様から多数の弱者に被害を与える極悪人またはその首謀者をさし、大きな刑罰や罪人を意味する。

鯨鐘(げいしょう) - 梵鐘のことで、別称として他に華鯨、巨鯨などがある。吊り金具の部分(龍頭)が龍を模しているのは、鯨を抑える事が出来るのは龍以外に無いという説がある。

歌川国芳:宮本武蔵と大鯨と鯨涛

鯨呑(げいどん) - 大きな口で小さな蝦や魚を飲み込む様から強者や覇者が弱者などを取り込む事や強い国や地域が弱い国や地域を吸収合併または、併合する事をさす。

鯨波(とき、げいは) 大波や 鬨の声「えいえい おうおう」をあらわす。「とき」という大和言葉に「鯨波・鬨・時」という字が充てられたようで時間や間合いや機会といった意味で使い分けられていたとする説がある(一部の辞書で同じ括りになっている)鯨浪(くじらなみ)鯨涛 (げいとう)も大波を意味する。

鯨鵬(げいほう) - 大きいこと。または、大きいもののたとえ。

すんくじら - 鹿児島弁で端や隅の意味。

慣用句

鯨波の声(ときのこえ) - 上記の鯨波と書いても同じ意味である。ただし上記の鬨が戦いを示すので戦場での大人数の声を表し主に「勝鬨の声」と解釈されることもあるが、鯨吼という言葉との関連や日本の合戦における史実から合戦の合図や大将戦をはじめとする代表戦の名乗りなどという諸説がある。

鯨に鯱(くじらにしゃち) - 付きまとう事または、付きまとって相手に被害を与える事。現在なら「ストーカー」とほとんど同意である。

鯨の喧嘩に海老の背が裂ける(くじらのけんかにえびのせなかがさける) - 強者の争いに弱者が巻き込まれ被害を受ける事。

鰯網で鯨捕る(いわしあみでくじらとる) - 予想せず大きな獲物や収穫を得ること、思いがけず幸運に恵まれたりすることをさす。同義語で「棚から牡丹餅」などがある。

長鯨の百川 吸うが如し(ちょうけいのひゃくせん すうがごとし) - 大酒のみのことで元は漢詩である。

鯨鯢の顎にかく(けいげいのあぎとにかく) - 鯨のあごに引っ掛かり飲み込まれそうになったという言葉から、九死に一生を得る様な体験をさす。

虎伏 野辺 鯨の寄 浦(とらふす、のべ。くじらのよる、うら。) - 虎や鯨が出没する様な原野や海がある様な所という言葉から、未開の地をさす。

「クジラ」という言葉の表記の別や時代による移り変わり

奈良時代(710 - 794年)

  • 万葉集 - 今の鯨(クジラ)を指すとされる言葉は「イサナ(鯨魚、鯨名、勇魚、不知魚、伊佐魚)」又は「イサ」であり、捕鯨は「イサナトリ」「イサナトル」である。
  • 古事記 - 「区施羅」クヂラ。
  • 日本書紀 - 「久治良」クヂラ。記紀共に今の鯨(クジラ)を指すかどうかは諸説ある。

平安時代(794年-1185年)

  • 新撰字鏡 - オスは「鼇(本来は大亀の意味)」クチラ(久治良)。メスは「鯢」メクチラ(女久治良)。
  • 類聚名義抄 - オスは「巨京(渠京を略した文字としている)」クヂラ、ヲクヂラ。メスは「鯢」クヂラ、メクヂラ。
この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。

その他

常用漢字表において魚偏(さかなへん)のある文字は「鯨」と「鮮」であるが、(正確には魚ではないにしても)“魚”の種を表す文字は「鯨」だけである。

えびす

恵比寿

日本においてクジラは、漁業神や漂着神・「寄り神信仰」として神格化されてきた。また、世界各地でも歴史的に神聖視されたことが、少数例ながらある。

漁業神(えびす)

鯨は、捕獲の対象であると同時に、信仰の対象ともなってきた。日本では、鯛と釣竿を持つ姿で知られ漁業の神でもある「恵比寿」との同一視がなされた。由来については諸説あるが、現在でも漁師が、鯨にカツオがつく様子を鯨付きと呼ぶように、魚群の水先案内として鯨類を目印としていて、その魚群を見つけ出す力を神聖視していたためといわれる。東北、近畿、九州の各地方をはじめ日本各地で、鯨類[2]を「エビス」と呼んでいて、恵比寿の化身や仮の姿と捉えて「神格化」していた。これらはニタリクジラにカツオが付いたり、イルカにキハダマグロがつくように、鯨類に同じ餌(鰯などの群集性小魚類)を食べる魚が付く生態から生まれた伝承であると考えられ、水産庁の加藤秀弘はニタリクジラとカツオの共生関係および、えびす信仰との共通点を指摘している。

アイヌ民族は寄り鯨をもたらすとしてハクジラ(歯鯨)類のシャチを沖の神としており、同様の例として捕鯨地であった石川県の宇出津(うしつ)でも、捕鯨対象の鯨を追い込んでくれるシャチを「神主」と呼んでいた。

漂着神(えびす)

島嶼部性(とうしょうぶせい)の高い日本において「寄り鯨」・「流れ鯨」[3]と呼ばれた漂着鯨[4]もエビスと呼んで、後述のような資源利用が盛んであり、「寄り神信仰」の起源ともいわれている。特に三浦半島や能登半島や佐渡島などに顕著に残り、伝承されるている。寄り鯨の到来は、七浦が潤うともいわれ、恵比寿が身を挺して住民に恵みをもたらしてくれたものという理解もされていた。もっとも土地によって逆の解釈もあり、恵比寿である寄り鯨を食べると不漁になるという伝承も存在した。

水神

本来は海浜地域において海上の安全や大漁祈願などの「漁業の神」として祀っているが、内陸部においても河川や水源の近くにある岩や石を鯨と見立てて、鯨石や鯨岩と呼び、治水や水源の「水の神」として祭っている地域も幾つか存在する。

神聖視(日本以外)

ノルウェーなど北欧でも鯨が魚を追い込んで豊漁をもたらすとの伝承があり、これもイワシクジラにサイ[5]という魚が付き、それを集めるとされている。

ベトナムではクジラのことを cá ông (カー・オン)と呼んで古くから信仰対象としてきた。cá は「魚」の意。修飾語の ông は漢字「翁」に由来し「おじいさん」の意味だが、年長男性一般への敬称としても汎用される言葉。全体として「おやっさん魚」または“Sir fish”(魚卿)とでも言うべき意味になるが、いずれにしても敬意と親愛の情がこめられた呼び名である。

オーストラリアの北海岸やその周辺の島々に住むアボリジニはバンドウイルカをトーテムとして神格化し、シャーマンと交信して豊漁をもたらすとされる[6]

鯨の利用

鯨骨

クジラの骨格標本

鯨骨(クジラの骨)は先史時代から世界各地で狩猟具として加工利用されてきた事が、貝塚の発掘から判明しており、日本においては縄文時代や弥生時代の遺跡から狩猟具だけでなく、工業製品を加工する作業台や、宗教儀式で使われたと推察される装飾刀剣が発見され、色々な形でクジラの骨の利用がなされてきた。

江戸時代には鯨細工として根付を始め様々な工芸品を生み出し日本の伝統文化として受け継がれている。近代において、マッコウクジラの歯は、象牙などと同様に彫り物などの工芸品に加工されることがある。パイプや印材などに用いられた例がある。

古来からイヌイットは木の育たない環境で生きてきた為、住居の骨組みにクジラの骨を使っている。また近年ではカナダ、アメリカの先住民であるイヌイットや、ニュージーランドの先住民であるマオリが、歴史的にクジラを利用してきた経緯から、クジラの歯や骨を加工した工芸品を作製している。

イッカクの牙は、中近世では薬として用いられた(ただし、一角獣の角とされ、鯨の歯であることが知られずに使われる事も多かった)。 (詳細は鯨骨を参照

鯨肉

古くからクジラから採取した肉や皮を食べる習慣がある国や地域が存在する。 日本、インドネシア、フィリピン、ノルウェー、アイスランド、グリーンランド、フェロー諸島、アラスカ、カナダなどであり、民族的・文化的な伝統の食材として、調理法も多岐に渡っている。日本でも多様で高度に洗練された調理法が存在し、和食文化の重要な一部分を占めている。食用部位も赤身の肉のみならず、脂皮や内臓、軟骨など国や地域によって多様である。イギリスやフランスなどの西ヨーロッパでも食用習慣がなかったわけではないが、近海資源の枯渇などから消滅した。(詳細は鯨肉参照

鯨ひげ

鯨ひげ」はヒゲクジラ類にのみ見られる部位で、上あごの本来歯が生えるべき部分の皮膚が変化してできたものである。爪と同じく終始のびつづける特性を持ち、両側あわせて600枚近くになることもある。鯨の髭は捕食の際に歯の代りを行うもので、ヒゲクジラ類は大量の海水とともに餌を吸いこんだ後、海水だけを吐きだして餌だけを食べるのだが、このときに餌を口のなかにとどめておくフィルターの役割を果たすのが髭である。主な餌の違いから、鯨種によって形状・性質はかなり異なる。

クジラのヒゲ

鯨の髭は適度な硬さと柔軟性、軽さを備えており、捕鯨の発達した地域では、プラスチックがなかった時代には工芸などの分野で盛んに用いられた。特にセミクジラのものが長大で柔軟なため珍重された。日本における鯨の髭の利用は釣竿の先端部分、ぜんまい、裃の肩衣を整形するための部品など多岐にわたるが、特に有名なのは呉服ざし(ここからいわゆる「鯨尺」という単位の名が生まれた)と文楽人形の頭を動かすための操作索である。西洋ではコルセットやドレスの腰を膨らませるための骨としても用いられた。(詳細は鯨ひげ参照

鯨油

鯨油はクジラの脂皮や骨などから採取した油であって、シロナガスクジラ、ナガスクジラ、イワシクジラ等のヒゲクジラ類からとったナガス鯨油と、マッコウクジラ、ツチクジラ等のハクジラ類からとったマッコウ鯨油があるが、単に鯨油といった場合は前者を指すことが多い。

鯨油は古くから灯用、セッケン原料、グリセリン原料、製革工業、減摩剤等に使用されていたが、近年では硬化鯨油として食用油(マーガリン原料など)、化粧品原料などさらに広範囲に利用された。 尚、クジラ一頭から取れる油量はシロナガスクジラで約120バレルである。シロナガスクジラからとれる油量は他のクジラからとれる油量の最小公倍数であった為、捕鯨頭数などはシロナガスに換算して表示された(BWU方式)。(詳細は鯨油参照

その他

残滓の利用

鯨油の採取後の絞りかすや、食用外の肉などは、肥料用に使用されることがあった。日本では鯨肥と呼ばれた。肉・骨・皮などを煮て石臼などで粉砕したものであり、鰯肥などと同様の海産肥料として使われた。江戸時代から鯨油の絞り粕の再利用等として行われている。ただし鯨油の採取後の絞りかす(油かす)は食用にされることもあった。

明治時代以降に近代捕鯨基地として使われた宮城県牡鹿町鮎川浜(現石巻市)などでは、鯨肥生産が地場産業として栄えていた[7]

食用習慣の無い多くの近代欧米諸国では、採油に向かない赤身の主要な用途であった。同様に飼料用にも用いられたことがある。特に毛皮用のミンクの飼料に多く用いられた。イギリスなどではペットフード用にも用いた。

特別な部位

マッコウクジラ頭部のメロン体周囲の繊維束(千筋)は、テニスラケットのガットに用いられた。メロン体の皮膜は、太平洋戦争中には皮革原料に使用された。マッコウクジラの腸内生成物は竜涎香と称し、香料として珍重された。

一部の部位は薬品類の原料にも用いる。肝臓からは肝油が採取される。脳下垂体や膵臓、甲状腺などからはホルモン剤が生産されていた。

海の牧場をつくる鯨

植物プランクトンが必要とする栄養塩は大陸棚に偏っており、特に暖流と寒流がぶつかる場所や南極・北極などには対流により深海の栄養塩が海面まで運ばれてくる。このような栄養塩が十分にあるところには植物プランクトンを一次生産者とする大きなバイオマスが形成される。しかし、このような海域の面積は僅かであり、大半は栄養塩が少なく魚が住めない海の砂漠になっている。

鯨は消化がさほど良くないため、小魚やオキアミなどの餌を大量に食べ、水分の多い未消化の糞を大量に排泄する。これらの糞にはタンパク質や脂肪が含まれるため、水より軽くプカプカと浮かんだまま広範囲に広がる性質を持つ。未消化の糞は動物プランクトンや小魚の餌となり、また糞は植物プランクトンに必要な栄養塩となって光合成を促進する[8]。これは鯨が水平方向に栄養塩を運ぶ例だが、マッコウクジラは垂直方向へも栄養塩を運ぶ。すなわち、深海に住む生物を餌にすることで、一旦沈んだ栄養塩を海面まで引き上げている。これにより、大陸から遠く離れた海域にもマッコウクジラが深海から栄養塩を供給することで海のオアシスができている可能性がある。

人間が鯨を商業捕鯨として大量殺戮する以前は、鯨の糞の量が年間数十億トン程度あったと推測され、これは人類が年間に生産する化学肥料にほぼ匹敵するかそれ以上の栄養塩を含んでいる。特に糞に含まれる鉄イオンは、僅かな量で海の砂漠に大量の植物プランクトンを発生させる効果があることが知られており、泳ぎながらあちこちに排泄することで、鯨は、現在の漁場よりもずっと広い面積に、自身が餌とした量よりも遙かに多いバイオマスを形成させ、大量の海洋生物を支えていたと考えられる。なお、単純に鉄イオンだけを海洋に散布した場合も植物プランクトンを増やす効果を持つが、鯨と同列に議論すべきものではない。というのは、鯨の糞はさらに様々な栄養塩や栄養素を含んでいる、いわば有機肥料飼料だからである。

鯨はこのように植物プランクトンの光合成を助け、動物プランクトンを増やし、そこに集まるイワシなどの稚魚に栄養豊富な餌を与えて生育を促しており、ここはいわば海の牧場である。この牧場によって小魚と鯨は共生関係を持つと考えられる。例えば、イワシなどは大群を作って行動するが、これはイワシを一網打尽に食べる鯨に都合の良い習性であることから、イワシはわざと鯨に食べてもらうことによって、上述したように総合的なバイオマスを増やし、結局はイワシ自身の数を増やすという戦略を取っていると見られる。このように考えると、イワシなどの小魚は陸地に近い大陸棚の豊富な栄養塩を鯨まで運ぶ一次運搬者であり、鯨はこれらの小魚の一部を食べて排泄することで栄養塩を広く分散させる二次運搬者といえる。このようにして、鯨のいる海域はイワシなどの小魚が必然的に豊富になる。

昔からペルー沖にいたイワシは非常に豊富で、大量に捕ってもほとんど減らないことが知られていたが、本格的に商業捕鯨が開始された時期を境にイワシが激減していった。これは、イワシの稚魚が大量にいたにも関わらず回復しないことから考えて、植物プランクトンのバイオマスが減った、すなわち鯨によるの栄養塩の分散が減ったためと推測される。世界における漁獲量の減少もその海域の鯨の減少とよく一致している。

今後、鯨を増やせば漁獲高が増えるかといえば、ある程度の頭数が揃わなければ効果は薄いと考えられる。なぜなら、わずかな鯨による栄養塩の分散では、発生するプランクトンが少な過ぎてイワシなどの小魚が引き寄せられないからである。しかし、商業捕鯨の禁止で過去に減少した種類の殆どの種は激減した時期よりも増加傾向にある。もし、以前のように鯨が回復すれば、大量の栄養塩が海洋に広く分散されることになり、これによって発生する植物プランクトンが巨大なバイオマスとなって、漁獲量が飛躍的に増加するだけでなく、現在問題となっている二酸化炭素の大幅な低減が期待できる[8]

鯨が食す餌の消費量

世界の海洋における鯨類の食物消費量 

財団法人日本鯨類研究所の計算によると、世界中の鯨が食する餌の消費量は魚、イカなどの軟体動物、オキアミなどの甲殻類を合わせると、2.8~5億トンとされている。これは、世界中の人間の魚の消費量9千万トンの3倍~6倍と計算される[9]。保護されたために増えすぎた鯨によって海洋のバイオマス(生物資源)は減少しており、捕鯨は海洋生物資源の保全に繋がるという意見もある。

クジラの消費するバイオマスの量については、捕鯨に賛成、反対のそれぞれの立場からの説明となってしまうことが多いとされるが、必ずしも捕鯨に賛成、反対の立場からのみ発生した見解が出るとは限らない。

  • 試算には、捕鯨対象種以外の種を含んでおり、また捕鯨禁止という形で保護されているのは鯨類全80種余りの中のIWCで管理された13種に過ぎない。
  • 前述の通り、世界中の鯨が食べる餌は種類によって異なり、魚やイカの中には漁業と競合しないものや、プランクトンや深海凄のイカなどは、そもそも食用資源に向かないものもあり、直接競合しているのは二割程度である。

といった事実から、捕鯨がどの程度漁業資源保全の役に立つのか明確でない点が多く、それを示す研究結果もない。

現在の群集生態学によれば、実際の生態系はピラミッド上の単純な食物連鎖ではなく、食物網(Food web)と呼ばれる網の目のような複雑な関係にあるとする知見が得られてきている[10]。食物網の概念によれば、たとえどの網の箇所でも引っ張れば全体に影響し歪みを与え、それと同様に、乱獲や過剰保護などの極端な資源運営を行えば、バイオマスのバランスが崩れる要因になる。近年ではEcopath with Ecosimなどの生態系モデル(Ecosystem model)が開発され、日本でもクジラと漁業の競合関係を調べるためにジャルパン2(JARPN II)と呼ばれる研究が行われており、その目的の一つがクジラを含めたFood webを数値モデル化するための科学的データの提供とされる[11][12]

鯨食害論

前述の日本鯨類研究所の大隅清治による『世界の海洋における鯨類の食物消費量』を基にしたとされるのが、鯨食害論であり、大隈自身の書籍にも記述されている。

ただし、『世界の海洋における鯨類の食物消費量』が飽くまでも食物網の研究から、漁業と鯨類の捕食の競合を示そうとしているのに対して、こちらの論説では、「鯨が増えすぎると魚類を食い尽くす」という論旨によって、構成されており、日本鯨類研究所の資料には見られないが、水産庁などが監修した一般書籍には多く見られる論説である。

しかし、この説は生物量を無視した説であり、たとえば、生物量は一般に栄養段階が低いものほどその量が多い。生産者の生産量が大きくなければ、上位消費者の生存が不可能であることである。生産者を食い尽くして上位消費者が生存できる訳もなく、生産者が減れば、上位消費者(この場合は鯨)のほうが先に餓死してしまい、食い尽くすに至る状況が起こり得ないとみるべきであろう。また、生物網の観点からは、魚と人間の漁業と鯨以外の生物への観点が抜け落ちていた説でもある。

また、南極で餌をとる南半球のヒゲクジラは主にナンキョクオキアミを主として消費するが、これは年間数千万トンの余剰資源がある[13]とされる。ほかにもマッコウクジラは主に深海の軟体動物を食べる。前述の通り80種近いクジラの生態及び食性は様々であり、餌生物も特定のものに限定される訳ではない為、人間の漁業と間接的にしか競合していない部分も大きい。

基本的に、クジラ目を二分するヒゲクジラ亜目の種類の殆どは1年のうち1/4は極地で採餌し、残りの3/4の期間は赤道付近で餌を食べずに繁殖を行なう為[14]、例としてシロナガスクジラでは年間に自分の体重の4倍程度しか食事をしないため、見た目のイメージで大食漢と決め付けられるものではないという意見もある[15]

また鯨の大量の排泄物が他の海洋生物にとって有益である点もまた事実である。特にマッコウクジラの排泄物は海洋植物プランクトンの発育に不可欠な鉄イオンの供給源である[8]

そもそも、保護されて鯨が増えるという前提であるが、保護される動物はすでに個体数が減少している場合が多く、減少していないにしても、環境収容力という環境が生物を養う容量(環境容量)に達したら生物は増加も減少もしない定常状態になるとされる[16]。例えば増加例として知られる北アメリカのコククジラは沿岸に生息するため人間の活動の影響を受けやすい事で環境収容力そのものが過去よりも減少していた為、保護による増加の後に餓死して、安定した数へ変わっており、その説を裏付けている。更に増加の件で引き合いに出される、南極のクロミンククジラの増加は捕鯨開始前がピークとされており、他の鯨の激減によるナンキョクオキアミの余剰分による環境収容力の変化に伴う増加が観測されている[17]。更にそのピークの時期から解るとおり、保護と増加には関連が無く、この説の引き合いに出す事自体が誤りである。そして、他の多くの種類においてはそういった要因は確認されておらず、保護で増えすぎるという意見は科学的な見地に立っていないといえる。

なお、この説の解説ではクジラやイルカは生態ピラミッドの頂点(頂点捕食者)とされる事が多いが、クジラは生態系ピラミッドの下層(魚類やイカ類、プランクトンは比較的低い階層にある為)を食している[18]ため、ピラミッドの横に位置するという見方が適する。その為、正確には頂点にいるのはアザラシなどを捕食するシャチのみである。

こういった点から、WWFジャパンはこの見解に関しては非科学的なものであると批判し[19]、AAP通信によると世界自然保護会議においては、この説は科学的証拠が不足しているとする動議に、日本を含めた捕鯨国も署名する予定であったと報道している[20]

その他、捕鯨問題#自然保護問題としてのクジラの鯨食害論も参照。

脚注

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  1. ^ 前田英雅 沖縄海域におけるザトウクジラの鳴音の音響特性に関する研究(PDF)
  2. ^ イルカを含め鯨とした。
  3. ^ 「流れ鯨」、「寄り鯨」の意味については捕鯨を参照。
  4. ^ ほかに漂着物や水死体などをも同様の信仰対象とした例がある。詳細はえびす参照。
  5. ^ Sei、スズキ科の魚。イワシクジラの英名のSei Whaleもそれに起因する(『ニタリクジラの自然誌 ―土佐湾に住む日本の鯨―』平凡社、加藤秀弘、2000年、68頁)。なお、北欧の事例については後にはキリスト教と結びつけられて、神が漁獲の助けとしてクジラをもたらしてくれているとの説明が教会関係者によってされたこともあったようである。ある教会関係者は、漁民が争いごとを起すと、神の不興を招いてクジラが助けてくれなくなるとの説明をしているが、一般的理解であったかどうかは不明である。
  6. ^ 『イルカと一緒に遊ぶ本』青春出版社 、鳥羽山照夫(監修)、1998年 ISBN 4413083873 169、170頁
  7. ^ 鮎川浜の場合、食用に適さないマッコウクジラが対象鯨種であったことなどから食用とされた鯨肉はごく一部であり、余剰鯨肉が生じていた。これらは当初は海洋投棄されていたが、周辺海面を汚染するとして地元漁民の反発を受けたこともあって工業資源化され成功したものである。
  8. ^ a b c ロイター「マッコウクジラの「排泄物」、CO2削減に貢献=豪研究」
  9. ^ "It is an important issue in the context of world food security since it is estimated that cetaceans consume three to five times the amount of marine resources harvested for human consumption.": Tsutomu Tamura (2001). “Competition for food in the ocean: Man and other apical predators”. Reykjavik Conference on Responsible Fisheries in the Marine Ecosystem.
  10. ^ Fishing Down Marine Food Webs, Fisheries Centre, University of British Columbia
  11. ^ Luis A. Pastene et al. (2009). “The Japanese Whale Research Program under Special Permit in the western North Pacific Phase-II (JARPN II): origin, objectives and research progress made in the period 2002-2007, including scientific considerations for the next research period”. SC/J09/JR1.
  12. ^ 『なぜクジラは座礁するのか? 「反捕鯨」の悲劇』河出書房、森下丈二、2002年、59頁 水産庁の森下参事官はこの書籍で食物網の説明をしているが、図版においては生態ピラミッドを用い、クジラ類を生態ピラミッドの頂点であると説明しており、乖離している。
  13. ^ ナンキョクオキアミ#地理的分布の「南極圏の生態系における地位」及び「バイオマスおよび生産量」も参照。
  14. ^ ヒゲクジラ亜目#生態参照
  15. ^ 『クジラはなぜ優雅に大ジャンプするのか』実業之日本社、中島将行、1994年、162-164頁、年に120日しか食事をしないシロナガスクジラが毎日6トンのオキアミを捕食すると年間720トン。対して人間は年間に体重の15~16倍の量の食事をするとされる。
  16. ^ 環境容量". EICネット- 環境用語集
  17. ^ ミンククジラとクロミンククジラが別種である事は、捕鯨の際に確認されていたにも関わらず、意図的に混同して、資源に余裕があるかのような広報もみられる(ミンククジラ#本種に関する広報も参照)。
  18. ^ 『ニタリクジラの自然誌 ―土佐湾に住む日本の鯨―』平凡社、加藤秀弘、2000年、127頁 生態ピラミッド#概論も参照。
  19. ^ WWFJapan>クジラ問題に関する見解について 日本政府は危機を煽るだけ煽って資源管理に真剣に取り組んでいないと非難されるだろうとしている。
  20. ^ 日豪プレス(AAP). (2008年10月15日).  ただし、オーストラリア代表のピーター・ギャレット環境相が、この動議を台無しにした。

参考サイト

  • 銚子海洋研究所 - 銚子沿岸でイルカ・クジラウォッチングを行っている研究所のサイト。

関連項目

クジラの生態

  • クジラ学
  • クジラの歌

クジラの遺骸

  • 鯨骨生物群集
  • 鯨の爆発 - 打ち上げられたクジラの死骸がもたらす災厄。

鯨の利用

  • 鯨骨
  • 鯨肉
    • 油かす (食品)/はりはり鍋
  • 鯨ひげ
    • 鯨尺
  • 鯨油

捕鯨

  • 捕鯨文化
    • えびす
    • 鯨塚/鯨墓
  • 捕鯨問題
    • 水産庁/日本鯨類研究所
    • グリーンピース - 反捕鯨を主張しているNGO団体。
    • シーシェパード - グリーンピース内の反捕鯨過激派が分離独立したNGO団体で、一部メンバーが妨害行為でICPOから国際手配されている。


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